Live Report

LIVE ACT TULIP 2001年心の旅

東金文化会館 (2001/1/26)

北風がいつもより冷たいその日、
一時間に一本にしか電車の走っていない土地での、
静かに、そして熱いコンサートは始まった・・・。

開演時間を10分程過ぎて、歓声、拍手の中メンバーの登場。

ここで恒例の「さっちゃんの財津和夫衣装チェック!!」です。
本日の財津さんは、コゲ茶色シャツに、黒のパンツ黒い靴と、お気に入りの衣装なのでした。
M1:心の旅
いつもより財津さんのピアノの音がクリアーに聞こえます。この会場、なかなか音響が良さそうです(^^)。
安部:え~皆さんのこんばんわ、TULIPです。今日はようこそお越し下さいました(拍手)。またまたTULIPとして蘇りまして皆さんにお目にかかることができて、本当に嬉しく思っております。今夜はですね、僕たちの音楽で皆さんを「遠いあの日」へ「心の旅」へお連れしようと思っていいます。最後までよろしくおつきあい下さい。(拍手)。
M2:あのバスを停めて
財津さんがギターを抱えて歌うナンバーです。財津さんのシャウトする歌声にしびれます。
M3:置いてきた日々
エピフォンカジノからマーティンのアコースティックに持ち替えの歌います。「round round round round」の部分がお気に入りです。
M4:淋しくて淋しくて
財津さんのギターから始まる曲です。財津さんのギターストロークの長さが会場、会場で違う気がするのは私だけでしょうか。
ここで、財津さんはキーボードへ移動。
M5:神様に感謝をしなければ
M6:明日の風
この曲を聞いていていつも思うのは、「TULIPってバンドだな」ということです。
財津さんのソロだとボーカルがメインだから後奏は短いけど、TULIPはバンドとしての演奏を聞かせると言う意味で後奏が長いんですよね。
この曲を終えて、財津さんはギターを抱え前に出てきます。
財津:今日もようこそ、本当に皆さんいらっしゃいました。え~、こうやって久しぶりにお会いできて、なんか皆さんとお会いすると、なんか勇気が、わざとらしい台詞ですけれども(笑)、本当の話なんですけれども。こうやっていっぱい入って下さっててね、この勇気が2倍、3倍に膨れ上がっています。これが5、6人ですとこれはねぇ、コンサート終わって楽屋で全員メンバー口ききません(笑)。本当にそういうことで、ようこそいらっしゃいました。ありがとうございます(拍手)。ホントに寒いですよね、ホントに寒い。誰かが暖冬と言ったものですからね、今年は薄着でいこうと僕は思ったんですけれども、とてもじゃないけど寒い。最近年をとってきたせいか、小指の方からなんかどんどん冷えてくる感じがするんですよね。すいません、どうでもいい話なんですけれども。さぁ、僕らの、TULIPの歴史は 1972年デビューってことで始まりました。一枚目のアルバムは、「魔法の黄色い靴」(拍手)。2枚目のアルバムが「君のために生まれ変わろう」。この1枚目のも2枚目も評判は良かったんですけれども売れませんでした。特に2枚目のシングル、「一人の部屋」という・・・
Mおまけ:一人の部屋(弾き語りでちょっとだけ)
財津:という歌なんですけれどもねぇ。皆さん拍手していただいたんですけれどもねぇ、ホントに、その次の「心の旅」という曲でヒットしなかったら、この曲はホントに埋もれてしまっている曲なんですね。つまり、今お聞きになってわかるように、ヒットするハズのないような歌詞がついています(笑)。これだったら、オレでも書けるよとみんなに言われました(笑)。これで売れなかった訳ですから、バンド解散して、という話になったんですけれども、あと一回勝負しようということで、今言った「心の旅」、これがねヒットしたんですけれども。この1曲目、2曲目とも全部シングルは僕がリードボーカルをとっておりまして、3枚目も当然僕だということで、お膳立てをしていんですけれども、いつの間にやらリードボーカルが変わるという話になりましてね(笑)。このメンバーの中にそんなやついるか?と思っていましたら、姫野達也がリードボーカルをとるらしいということになりましてですね(笑)、姫野達也が「心の旅」という曲を歌って、それでまぁ、大ヒットしたわけですから、ホントに姫野達也にはですね、ホントはこんな呼び捨てなんてしていませんよ。面と向かっているときは「姫野さん」って言ってますからね(笑)。足を向けて寝ないようにしているんですけれども、ホントに感謝している次第でございまして。まぁ、そういうわけで、次の曲は、2枚目のアルバム、「君のために生まれ変わろう」から同名のタイトル曲「君のために生まれかわろう」聞いて下さい(拍手)。
M7:君のために生まれ変わろう
「あ~、君の為に」の「あ~」部分がしびれますねぇ。
M8:ハーモニー
姫野さんのキーボードが和音を刻むなか、財津さんはキーボードへ
M9:外へ出ちゃあぶないよ
この曲の財津さん、自分が弾かない部分でドラムのマネをしたり、結構お茶目です。
M10:心の中は白い画用紙
この曲は財津さんのキーボードから始るように、ツアーの途中から変わりました。財津さんの演奏部分も毎回ちょっとずつ違います。よくよく聴いてみて下さいね。
M11:約束
「約束をはたさないままだったから、あの頃にもう一度もどらなけりゃ」
まぁ、色々とこのフレーズに思いのある私には、グットくるナンバーなのでした。
この曲を終え、メンバー全員が前に出てきます。

ここで控えめな、安部さんコール
財津:はい、どうもありがとうございます。財津ともうします(拍手&笑)。え~、ホントにねぇ、昔は、絶頂期の頃はすごかったですよ、黄色い声がね(笑)。僕らも年を取ってしまいましたけれども、皆さんも、黄色い声からだいぶ「ババ色声」になって・・・そんなこと言っちゃいけません。ホントにねぇ、勝手に色を作っちゃいけませんが。さて、TULIPのコンサートには恒例でございまして、「生ギターコーナー」というのがあります(拍手)。どんなコーナーかと言いますと、生ギターでやるコーナーなんですけれども。ですから、私はこのように(ギターをちょっと上げて見せて)、また、生ギターを持ちまして、(姫野さんの方を向いて)この男も、あっ、この男なんて言っちゃいけないんだ。姫野さんもアコースティックギターを持ちまして、(宮城さんの方を向いて)こちらをご覧下さい。ベースギター、エレキベースから、アコースティックベースギターに持ちかえまして、(宮城さんがちょこっとベースを弾きます。それに大拍手が)。こんなもんんで拍手もらえるんなら・・・(財津さんもギターを弾いて見せます)。そうですかぁ・・・(そのギターに対応するように、宮城さんがベースを弾きます。それに対して)。カモン、カモン、カモン。
Mおまけ:東金の歌(宮城さんのベースに合わせて即興)
「ひがしがね」 「とうがね」がホントさ
「ひがしがね」 そんな読んじゃだめよ
地元じゃ 「とうがね」
財津:急にやらせるなよこんなの。全部予定じゃなかったんですよ。歌詞どうしようかと思ったオレ、ドキドキしたゼ(笑)。そういうわけで、ホントにねぇ、狂ったバンドですけれども。はい、そういうわけで(上田さんの方を向いて)、はい、こちらをご覧下さい。先ほど牢名主のようなところにおりましたけれどもね、降りてきましてただの人になってしまいました。ドラムも、安くて簡単なセットがここに作られておりましてね。というわけで、おわかりのように、このコーナーはですね、暖かい雰囲気で、簡単な楽器で、ボーカルを中心にやろうということで、そういうコーナーなんですね。どころで皆さん(安部さんの方を向いて)、一番向こうをご覧下さい。エレキギターを持っております。真っ赤なエレキギター。一人だけ、松の廊下、あさのたくみのかみ、という感じでございますけれどもね、え~、何故エレキギターを持っているかは、これは演奏が始まってからのお楽しみ下ということで、では、この曲から聞いて下さい。
M12:セプテンバー
姫野:東金の皆さんどうもこんばんわ、姫野達也です(拍手)。え~、僕はこのアコースティックが大好きでして。と、言いますのも、アコースティックギターをすごく好きなんですね、そして、それに興味を持ったのが、中学2年生くらいの頃でした。その当時ですね、すごくサイモンとガーファンクルというグループが流行ってまして、ラジオからずっとそれが流れてたんですけれども。その中でも特に好きな曲がありまして、一生懸命2人でコピーした曲なんですけれども、ここで皆さんに、ちょっとだけ聞いていただきたいと思っています(拍手)。
Mおまけ:スカボローフェア(姫野さんの弾き語りで)
何度聞いても、財津&姫野コンビのS&Gは最高ですね。一曲ちゃんと聞いてみたいです。
姫野:え~、こういう曲なんですけれども。なので、まなげたがとても好きで。
財津:なまげた(笑)。
姫野:で、ちょうどですね、僕が23才位でした、上京してから4年目位ですかね。ようやく東京にもなじんで、気持ちの中でも余裕が出てきた頃にフッと故郷のことを懐かしく思って作った曲があります。ここでやってみたいと思います。
M13:博多っ子純情
この曲の後、財津さんのギターのチューニングをします。
財津:え~、アコースティックギターというのはですね、よくチューニングが狂いやすいんですね。高いギターだとあまり狂わないんですけれども、良くこれは狂います(笑)。しばしのご歓談を・・・。汗出てる、暑い今日?あれぇ、わかんない、チューニング最近できない(笑)。OK。
M14:I Love You
上田:こんばんわ、東金の皆さん。上田です(拍手)。私事で非常に恐縮なんですけれども、去年の12月、ビートルズ関連のイベントにちょっと顔を出したんですけれども。割と、ジョンレノンが死んでから12月にイベントをやっていたんですけれども、去年は異常に若い人たちが多くてビックリしましたね。19、20の人が、もう厚底はいて茶髪のお姉ちゃんが「きゃ~、格好いいビートルズ」とか言ってるんですよね。やっているのは僕なんですけれども(笑)。すごい時代に突入したなぁ、自分の娘みたいな人たちがね、自分が感動した時期と同じ時期に、同じ年頃で、ビートルズを良いと言っているということは、すごく良いなぁと思ったんですけれども。 え~、TULIPは素晴らしい出来事、現役時代あったんですけれども、アビーロードスタジオ、ビートルズのね、常にレコーディングの母胎となったアビーロードスタジオでレコーディングすることができたんですけれども。「ぼくがつくった愛のうた」というアルバムはご存じですか?(拍手)え~と、CDいっぱい出てるので、一回手にとってみてもらうと面白いとおもうんですけが、本がついているんですね。本の内容はみてもらえば・・・。
財津:もう、店には置いてないかもしれない(笑)。
上田:じゃぁ、あの、友達に借りてですねぇ(笑)。え~と、あのぉ、レコーディングは夜中やったんですね。何の事情か今をもって僕は良くわかっておりませんが。最終電車に乗って、ジョンウッドというところで降りて、それを繰り返したんですね。明け方帰ってきてホテルに帰ってきて寝る、昼間寝てるという、不思議なレコーディング体験をして、いまだに良く、記憶に残っているんですけれども。その、僕にとっては素敵な思い出のアビーロードスタジオ録音の中から、今から一曲やってみたいと思います、「仔牛のロー・カウジー」。
M15:仔牛のロー・カウジー
生ギターを終え、メンバーが所定の位置へ戻ります。
ここで・・・
財津:ROW、ROW、ROW、老化ジジィ(笑)。(姫野さんの方を向いて)おまえはかわいい、ジジィ(笑)。
M16:あなたの夢
このツアーの為の書き下ろし曲です。
感動ものの曲なんですけれども、財津さんの一言で、爆笑から入るように・・・ちょっと悲しい。
この曲を終え、財津さんはキーボードへ
宮城:皆さんこんばんわ、宮城です(拍手)。千葉は、僕、釣りが大好きなものですから良く来ます。館山の方とか良く行くんですけれども。まぁ、釣りは魚が好きで始めたんですけれども、食べるのが好きでもちろん、TULIPのメンバー全員魚好き。地方に行くと、やはり、和食屋さんに入りますね。旅の楽しみというのは、その土地土地の美味しいモノを食べる、というこれにつきるわけですけれども。僕は非常に、食べると食べるだけ太っちゃう体質なんで、ツアー始まってからずっと体重をキープしているもんですから、それが非常に辛い。で、いつも誘惑に負けそうになると姫野さんを思いだすと(笑)。僕の心の「重し」です(笑)。こんな私でも、今より10kgほどやせていた時代がありまして、次の曲はそのころの歌なんですけれども。1975年にこの世界に僕が入ったんですけれども。20才になるちょっと前、学生でした。「がむがむ」というアコースティックサウンドのバンドに入りまして、すぐに3枚目のシングルのレコーディングがあったんですけれども、実はその曲を財津さんが書いてくれたんですね。事務所が一緒だったという縁もあって、その頃の財津さんは太ってました(笑)。今よりかなり太っていて、徳光アナウンサーに似てると言われてましたね。姫野さんは逆にやせてました(笑)、アゴのラインがシャープでしたね。その時代の歌です。で、オケもこのTULIPのメンバーで録りまして、僕が歌ったという非常に思い出深い曲があります。聞いて下さい「青い空はいらない」。
M17:青い空はいらない
この曲、1975年の曲だなぁって気がします。ちょっとムード歌謡入ってますよね。
M18:走れ!ムーン号
M19:人生ゲーム
この曲の前半部分、ライトがぐるぐると回るんですけれども、これ、寝不足だと催眠効果で・・・(笑)。
恒例の大合唱。練習を何回か繰り返し、本番4回を小さい声からだんだん声を大きくしていって歌います。
M20:銀の指輪
この曲で立ちあがります(数名が・・・(^^ゞ)。
M21:ぼくがつくった愛のうた
この曲で立ち上がった数名が座ります・・・(^^ゞ。
シングル曲が続きます。
M22:虹とスニーカーの頃
この曲を終えて、財津さんはキーボードからギターに移動
安部:はい、どうもありがとうございます(拍手)。シングルカットした曲をね、続けて聞いていただいていますが。次の曲も僕たちのシングルの曲で、1975年のちょうどいまじぶん、2月5日の発売なんですけれどもね。今日来てくれている人の中でも、当時買ってくれた方がいるのではないかと思うのですが、聞いて下さい「サボテンの花」(拍手)。
M23:サボテンの花
冬にぴったりの曲ですねぇ。財津さんの歌声が心にしみます。
ただ、手拍子べったりなのが・・・
財津さんはキーボードへ移動します
M24:Shooting Star
この曲を座って聞くというのも面白い物ですね(笑)。
前奏、間奏の安部さんのギターもなかなかのもの。
M25:青春の影
間奏の安部さんのギターソロに感動です。
財津:はい、どうもありがとうございます。僕らTULIPはホント、こうやってみんな集まりまして、なんだか思い起こせば、若い頃はというか、青春時代はというか、楽器に夢中で、曲を作ることに夢中で、歌うことに夢中で、そして、ステージの上で大暴れすることがとても好きでした。無我夢中でそういうことばっかりやっていて、ホントにその他のことはなんいも見えなかった、そんな気がします。でも、それなりにとっても幸せでした。今こうやって、ホントに皺も増え、年を重ねてしまいましたけれど、こうやって集まると、一瞬にして、その青春時代、あのがむしゃらだった頃に戻ることができます。こんな素晴らしい時間を下さった皆様にホントに心から感謝します。ありがとうございました。また、どこかでお会いしましょう(拍手)。
M26:Someday Somewhere
ファイナルではこの曲で大泣きしそうな予感・・・。
拍手の中、メンバーは一時退場・・・
そして、再登場。
-アンコール-

財津さんはキーボードへ
財津:早く、早く、早く、早く、早くおいでよ。
M27:早くおいで
アンコールですが、立っているのは数名です(笑)。
この曲を終えて、財津さんはキーボードからギターを抱えて前に
M28:あの娘は魔法使い
「わぉ~」とはしゃぐ財津さんがお茶目です。
M29:夢中さ君に
財津さんのコールは大丈夫?と心配でしたが、みなさん、結構コールしていました。
メンバー紹介を終えた後に・・・
財津:明日、立川行ってコンサーやります。近いですから・・・(笑)。来てくれますよね。(前列の方が明日行きますと言う意志表示を・・)明日来る?偉い、君は偉い(笑)。
M30:魔法の黄色い靴
この曲でハプニング(?)
間奏の安部さんの演奏がズレてしまい、みんなが突っ込むという状態になりました。
メンバーが前に出てきて、上田さんの合図で万歳三唱。
こうして東金でのコンサートは終了したのでした。

今回のコンサート、「東金の歌」が思わず聞けてにラッキーでした。立ち上がる人は少なかったけど、それなりに静かに熱いコンサートでした。