Live Report

LIVE ACT TULIP 2001年心の旅

福岡市民会館【スペシャルライブ】 (2001/3/16)

「スペシャルライブ」その甘い響きにひかれ、遠い九州は福岡まで向かったのでした。
開場の際にキョードー西日本の人員整理の不手際が目立ち、「何だよぉ~!」とちょっと怒りモードになったにもかかわらず、いざ席につくと、さっきの怒りはどこへ・・・とスペシャルなライブにウキウキわくわくするのでした。 ステージを見ると、「ん??」生ギターコーナーのセッティング、どんな曲で始まるのか期待が膨らんでいきます。

開演時間を15分程過ぎて、歓声、拍手の中、姫野さんがギターを抱えて登場。スペシャルライブのスタートです。
M1:4月になれば彼女は
おおっ!!いきなり姫野さんの弾き語りでスタートですか、それもこの曲とは・・・やられたぁ~。
姫野:え~、皆さんこんばんわ、姫野達也です(拍手)。今日は僕のソロコンサートへようこそ(笑)。早速ですけれども、バックをつとめてくれるメンバーを・・・。
歓声と拍手の中、メンバーの登場です。
少しおそくなりましたが、ここで恒例となっております「さっちゃんの財津和夫衣装チェック!!」です。
本日の財津さんは、グレーのシャツに、黒のパンツ黒い靴と、いつもとはひと味違った衣装でした。
M2:箱入り娘
いつもと違う曲目と言うことで心配していたのですが、やはりやりました財津さん。ファンの期待(?)を裏切りません(笑)。「君のおやじさんなんて気にするな~」を「君はもう、20歳だよ~」と歌詞を間違えました。
「やっちゃった」という顔がお茶目ですねぇ。
M3:そんな時
財津ソロのアコースティックコンサートではおなじみのナンバーです。
楽器構成が違うと結構曲の感じが変わるんですねぇ。安部さんがギターシンセでキーボードのパートを弾いていました。
安部:え~今日はようこそおこしくださいました(拍手)。福岡は僕としては故郷なので、特別な場所という感じでね。福岡の方じゃない方もたくさん今日は来ていただいたりしているわけなんですけれどもね。我々の故郷にようこそいらっしゃいました(拍手)。僕たちの故郷と言ってもですね、一番向こうにいますベースの宮城伸一郎は、あれは・・・
財津:物品のような存在ですね(笑)。
安部:彼はね福岡出身ではありませんで、いわゆる「よそ者」という、秋田県の出身なんですけれども・・・
宮城:僕は東京です。東京生まれ、秋田で育ちました(笑)。
安部:あいつだけよそ者なんですけれども。実は、今日のこの時間、この日がもてたのは、宮城伸一郎の働きなくしてはなかったんですよ(拍手)。実は、僕たちの今回のツアーは去年の9月からスタートしましてね、おかげさまで、東京、大阪、名古屋、2回ずつやったんですけれども、お客さん超満員できていただきまして、追加公演があったんですけれどもね、東京も大阪も名古屋も。でも、福岡だけそういうスケジュールがなかったので、宮城伸一郎がですね、「これは問題じゃないか、おかしいんじゃないか」と言い出しましてね(拍手)。
宮城:本当は、ライブハウスでやろうか、なんてことも言っていたんですけれども・・・。
安部:その話を、オレがこれからしようかと思っているの(笑)。
宮城:ごめんちゃい(笑)。
安部:「福岡だけ1回というのは僕としては淋しいなぁ、もし会場がとれないのであれば、ライブハウスか何かでスタンディングでもいいじゃないかいですか、昔のTULIPがアマチュアバンドでやっていて、そういう雰囲気で是非ライブがやりたいなぁ」とそういう風なことを言い出しましてね。スタッフが言ったんですけれども、「時々メンバーの皆さんは、腰が痛いとかいいますよねぇ。客席にも同じスピードで年が流れていて、お客さんがずっと立ちっぱなしというのはちょっと辛いんじゃないでしょうか(笑)」。福岡市民会館が借りることができるようになったんですけれども、たくさんのお客さんにきてもらうようなそんなに客席がないので、そうしたら宮城がですね「福岡市民会館いいじゃないですか。TULIPにとっては最初のコンサートホールでしょう。是非やりましょうよ」(拍手)。そういうわけでこの日がもててね、きっと皆さんは福岡以外の方は、特別な、ちょっと例えが良すぎるので申し訳ないのですが、ビートルズの出身地のリバプールに気持ちを馳せるようなそんな気持ちでいるかと思うのですが。宮城伸一郎も毎回福岡に来るときには、特別な、TULIPの故郷なんだという気持ちでステージに望んでいたと言うことが、図らずも発覚してしまった訳なんですけれどもね。そんなわけで、僕たち全然準備ができていなくて、ライブハウスでやるような感じで、財津さんなんかは、曲順を全然把握しておりません(笑)。次に聞いてもらう曲はですね。我々の故郷、福岡、福岡は博多、「博多っ子純情」を聞いていただこうと(拍手)。「博多っ子純情」という歌は、故郷博多に皆さんを誘おうという歌なので、来てしまった人をまた誘うというのも何ですが、我々の故郷の歌であります。「博多っ子純情」を聞いて下さい(笑)。
ナント!スペシャルライブの立て役者は宮城さんだったとは。ホント、宮城さんは感謝、感謝なのです。
M4:博多っ子純情
やはりこの曲ははずせませんよね。
博多で聞く「博多っ子純情」はひと味も、ふた味も違います。
財津さんを残して、メンバーがいつもの定位置に移動します。
財津:はい、どうもありがとうございます(拍手)。今日はいつもと違ったスタイルでね、始まりましたけども。今日はスペシャルという、まぁ、先ほど安部俊幸くんが色々話してましたけれども、ホントに繰り返しになりますけれども、僕はライブハウスの気分で今日はやっておりますのでね(拍手)。皆さんとこんな近いところにおりますので何が起きるかわかりませんよ、今日は。一番前の方、僕よくピッと唾を飛ばすので気をつけて下さいね(笑)。それから、2番目ぐらいの方なのに双眼鏡で見ている人がいたりして、ちょっと僕、鼻の中が気になるタイプなのであんまり見ないようにお願いしたいと思っています(笑)。安部俊幸君も聞いていましたけれども、なんか色んなところから来ていらっしゃるようですね。九州以外からきた方!
会場のから「は~い」という声が。
財津:はいちょっとすいません、明かりを。おっ、そんなにいますか。じゃあねぇ、一番遠いと自負される方。はい、あなた。
前の方の女性が「仙台」と答えます。
財津:仙台、おお(拍手)。男性の方、えっ、聞こえないなぁ、僕がしゃべり終わってから、一秒してから答えて。どうぞ。
中央の男性が「北海道」と答えます。
財津:北海道、おお、すごい(拍手)。皆さんも優しいですね。北海道と言っただけで拍手をもらえるんだから(笑)。市民会館はねぇ、ぐ~っと(客席が)上に上がってましてね、僕らの方が圧迫、圧倒されそうな感じですが。さぁ、これからは、今までもノッてましたけれども、ぐいっとノッていきますよ。何だっけ次・・・(笑)。「あのバスを停めて」(拍手)。
M5:あのバスを停めて
財津さんはギターを抱えて熱唱です。
ここで、財津さんはキーボードへ移動。
M6:ブルースカイ
なくなってしまったことが惜しまれていた。あの名曲が6ヶ月ぶりに復活です。
M7:風のメロディー
3年前のツアーの時には、しきりに耳に手を当てて音をとっていた財津さん、今回はそういったこともなく安心して聞けました。それはそれは、たくさん練習したんでしょうね(謎笑)。
M8:神様に感謝をしなければ
やはりこの曲ははずせません。
M9:一本の傘
昨年末のディナーショーで演奏されたきり、もう演奏されないの?と思っていた曲です。
いつも思うのは、この曲って「およげたいやきくん」に似ている(笑)。
M10:明日の風
姫野さんのナンバーが続きます。やっぱり福岡だからでしょうか。
この曲を終えて、財津さんはギターを抱え前に出てきます。
財津:はい、また出てまいりました。(拍手)。私がお話をする番がやってまいりました。こういうコンサートではですね、誰がどこでしゃべるかというのが結構大事なミーティングがありましてですね(笑)。楽屋ではけんけんがくがく、本当にみんなしゃべりたがりやなものですから、こんなことを言いたいあんなことを言いたい、色々いつも考えているんですけれどもね。まぁ福岡と言えば、僕が学生時代ですね、大学生の頃ですね。昔、電車通りがありましてね。ね、ありますよね。知らない人が多いですね、ものすごい昔、明治・・・(笑)それとは全く関係ない話なんですけれども(笑)、もう一本向こうに通りがあります「昭和通り」ご存じですか(拍手)。その昭和通りの真ん中に、植物をこう、植物というとちょっとイメージ違いますね、花レーンみたいな、今でもありますね。昔キャベツのようなのがあったんですあそこに。お腹がすいてすいてしょうがなくて、夜中にですね、学生の頃貧乏でしたからね、友達と一緒にね、なんか食べた~いとか言いながら歩いていますとちょうどキャベツのようなものが、月の光で浮かび上がったそのキャベツなようなものが食べたくなりましてね(笑)。バーっと引き抜きました。キャベツじゃないとわってポイッと捨てたんですけれどもね、ホント、悪いことをしたなぁと思います。そんなヤツが今いたら、僕は許しませんよ(笑)。ホントにねぇ、あの後、後かたづけをして下さった市役所を考えるととても胸が痛む思いでございますが。次の歌はその市役所の人の為に歌いたいと思います。「君のために生まれかわろう」(笑&拍手)。
M11:君のために生まれ変わろう
そのときの市役所の方は、聞いていらっしゃるでしょうか(笑)。
M12:ハーモニー
ギターのまま、この曲へ、いつもと同じ流れです。
財津さんはキーボードへ移動します。
M13:夕陽を追いかけて
絶対に福岡スペシャルには欠かせない曲だと思っていました。
福岡で聞くこの曲はしみじみ、心に響きます。
宮城:どうも皆さんこんばんわ、宮城です(拍手)。え~、また、この大好きな博多の街でステージの上に立てるのがすごく嬉しいです(拍手)。ツアー始まって半年立ちましたけれども、あっという間でしたね。色んなことがありました。楽しいこと、辛いこと、辛いこと(笑)。ツアーまわる前にね、3つぐらい気をつけようかなぁと思うことがありまして。体調ですね、風邪をひいちゃいけない、ひかなかったですね、風邪。それから、上下関係のあるバンドなんで、先輩に気を使う(笑)。3つめが体重をキープする。これは自分でもほめてあげたいくらい(拍手)。実は、これはある方のおかげなんですね。地方に行くと美味しいモノをたくさん食べる、これが楽しみなんですけれどもね、いつも食べ過ぎそうになった時には姫野さんを思い出してました(笑)。ありがとうございます。僕の心の支えとして、これからもその体型をキープして下さい(笑)。今回はずっと25年ぐらい前の歌を歌っているんですけれども、今より10kgほどやせていた時代がありましてね、1975年なんですけれども。あるアコースティックバンドに入りまして、それが僕のデビューだったんですけれどもね。3枚目のシングルをすぐにレコーディングしました。その曲を上下関係の激しい(笑)、財津和夫大先生に作っていただいた曲なんすけれどもね。演奏の方も、ステージ上のTULIPのメンバー、安部さん、姫野さん、上田さん、そして僕でオケをとって僕が歌ったという、思い出深い曲があります。それを聞いて下さい。「青い空はいらない」。(拍手)
M14:青い空はいらない
この曲がなかったら、今日の福岡のスペシャルライブもなかったんですよねぇ。
ちょっとしみじみ聞きました。
M15:走れ!ムーン号
地元福岡ということでしょうか、上田さんのドラムがいつもより弾んで聞こえました。
M16:銀の指輪
この曲でみんなが立ちあがります。もう、会場はノリノリです。
M17:ぼくがつくった愛のうた
M18:虹とスニーカーの頃
この曲を終えて、財津さんはキーボードからギターに移動
安部:はい、どうもありがとうございます(拍手)。ものすご~く懐かしいことを思い出してしまったんです。僕が初めて財津和夫を見たのはこのステージの上なんですよ(拍手)。高校が一緒なんですよ、先輩後輩。私が1年生の時、財津和夫が3年生。卒業生を送る、送られるというそういう催しがこの場所であったんですよ。ステージの上でギターをもって弾いて財津和夫が歌っているのを、あ、変なことをやっている人がいる、変な先輩がいるなぁと思ったそれが財津和夫だったんですけれども、そういう風な、すごく我々にとってはね、思い出のある福岡市民会館でやっているわけでありますが(拍手)。今回のツアーは再々結成で、再結成を3年前にやって、ツアーをまわったというのはご存じいただいているかと思うんですけれども、その最終公演、最後のライブは故郷、福岡でありまして、その本番の前にリハーサルが終わって、楽屋でたむろっていたんですけれども、突然、財津和夫がですね。「今回はずいぶん楽しかったなぁ、またやるという話になったら、また集まってくれるのかなぁ、でも、再結成だからみなさんがたくさん来てくれてる、再々結成だとまたかという感じで来てくれないかもしれないなぁ」そういうことを言いまして。それに答えた安部俊幸「財津さん大丈夫じゃないでしょうかね。今回来て下さった方はTULIPの音楽でしか埋まらない心の隙間(拍手)、TULIPの音楽で埋める為に取ってある心の隙間、そんなものを感じで帰ってくださっているのだから、またやると言ったら来て下さるのではないかと思うなぁ」なんて申しまして(拍手)、そんな最終日が、もうボチボチ我々の今回のコンサートツアーでは近づいているわけですけれども。聞いて下さい、全然今の話とは関係ないですが「サボテンの花」です(拍手)。
安部さん、もしかして財津さんを泣かせるMCをわざとしました?
M19:サボテンの花
財津さんがちょっとウルウルしていたのを見逃しませんでしたよ。
私もつられてウルウルしちゃいましたけど(笑)
財津さんはキーボードへ移動します
M20:Shooting Star
みんなベストタイミングでのスタンディングです。
これを出来るのもあと一回・・・。
M21:青春の影
安部さんのギターは最高です!!
やっぱり、この曲のギターソロは安部さんじゃないとダメです。
財津:はい、どうもありがとうございます(拍手)。。高いところから、失礼おばいたいします。さて今日はTULIP in 福岡スペシャルということで、普段やらない曲もちらほらやったりしましたけれども、おかげさまで僕らメンバーの方が楽しませていただいたかもしれません、本当に自由気ままに楽しませていただきました。本当にありがとうございました(拍手)。。僕らが学生の頃、ホントにこの福岡という街で、先ほども言いましたがイタズラもたくさんしましたし、恋もたくさんしました、そして、バンドを作って、初めてステージに立ったとき、それはそれは、足の先から頭のてっぺんまで、ガクガクガクガク、緊張で震えてしまいましたけれども。もうTULIPは来年30年、ですから、本当に長いバンドになってしまいましたね。あっという間の月日の流だと思います。その青春時代というのは、とにかくバンドをやることが楽しくて、そのほかのことは目に入ってきませんでした、純粋といえば純粋、子供といえば子供、とうとう大人になってしまいましたが、楽屋では皺の数を数えたり、肩痛い、腰痛い、何度も話がでておりますけれども(笑)。、でも、こうやって、いったんステージに出ますと、不思議なものです、一瞬にして青春時代に戻ることが出来ます。本当に素晴らしい時間を下さった皆様に感謝します(拍手)。。TULIPは幸せ者です。また見に来て下さい。(拍手)。
M22:Someday Somewhere
福岡では泣かないってきめていたのにぃ・・・ちょっとウルウルしちゃいました。
フォーラムじゃ、号泣かも・・・(笑)。
大歓声&拍手の中、メンバーは一時退場・・・
そして、再登場。
-アンコール-

財津さんはキーボードへ
M23:心の旅
何か足りないと思っていたら、この曲が足りなかったんですねぇ。
なんたってツアータイトルですから、はずせません。
M24:早くおいで
なんと、上田さん。あの伏せ字の部分を歌ったんです。ビックリです。
M25:あの娘は魔法使い
観客も、メンバーもノリノリです。
M26:新しい地球をつくれ
大阪で演奏されたという話を聞いたので、もしや・・・と思っていましたが、やっぱりやってくれました。
スペシャルライブはアンコールもスペシャルです。
M27:夢中さ君に
会場全体での「財津さ~ん」コール。圧巻です。
M28:魔法の黄色い靴
やっぱり締めはこの曲の大合唱です。
福岡では小さな男の子をステージ上に上げた財津さん。
財津さんと手をつないで右へ左へ、とてっも可愛かったです。
メンバーが前に出てきて、上田さんの合図で万歳三唱。
こうして、福岡のスペシャルライブ終了したのでした。

遠い福岡まで行って良かった、と思える感動的なコンサートでした。
「また見に来て下さい」という言葉、記録(このレポート)に残っちゃいましたからね、財津さん。