Live Report

LIVE ACT TULIP 2001年心の旅

東京国際フォーラム (2001/3/22)

TULIPという箱船に乗って7月23日の稲佐山からスタートした私の「心の旅」は、ぐるっと全国(19カ所)を巡り、今日、最後の目的地、東京(20カ所目)にやってきました。

開演時間を10分程過ぎて、大歓声、拍手の中メンバーの登場。
「2001年心の旅」のファイナルコンサートのスタートです。


ここで恒例の「さっちゃんの財津和夫衣装チェック!!」です。
本日の財津さんは、グレーのシャツに、黒のパンツ黒い靴と、福岡と同じ衣装でした。
M1:心の旅
ファイナルということでやっちまいました、一曲目からのスタンディング。
後ろの席の方、迷惑をおかけいたしました。この場を借りてお詫びいたします(^^ゞ。
で・も・ね・・・スタンディングで聞く名曲はなかなか良いものでございました。
安部:え~皆さんのこんばんわ、TULIPです。今日はようこそおこし下さいました。(拍手)。今回のツアーはですね、去年の9月にスタートしたんですけれども、スタート直後に東京(9月のコンサート)はスケジュールに組まれていましてね、どたばたしているときに、いつのまにか終わってしまったというそういう思いがあったのですが、また、東京フォーラムで皆さんにお目にかかることができて、大変嬉しく思っていおります(拍手)。ご存じいただいているかもしれませんが、半年に及ぶライブツアー、今夜はファイナルステージであります(拍手)。ファイナルと言うことで、明日がなくても構わないと言うことで、メンバー一同、今夜は燃え尽きる意気込みであります(拍手)。皆さんと燃え尽きるまでライブを楽しみたいと思います。最後までよろしくおつきあい下さい(拍手)。
M2:あのバスを停めて
ツアーの最初は、財津さんが良く歌詞を間違えていたよなぁ・・・なんて思いながら聞いていました。
何度見ても&聞いても、シャウトする姿が格良いです。
M3:置いてきた日々
アコースティックギターに持ち替えてのこの曲、「round round round round」のハーモニーが綺麗です。
M4:淋しくて淋しくて
冒頭の財津さんのギターソロがいつもよりクリアーに聞こえました。上手くなったなぁ財津さん(笑)。
中盤の掛け合い部分が、ソロでは絶対に味わえない「これぞTULIP」なのです。
ここで、財津さんはキーボードへ移動。
M5:神様に感謝をしなければ
ツアーが始まった頃から、この曲のイントロもずいぶん変わりました。
姫野さんのカウントをもう一度見たかったなぁ・・・。
M6:明日の風
キーボードリスト(?)財津さんは今日も悦に入っての演奏です(笑)。
何回見ても、この曲のドラムに合わせて変わる照明は格好いいですねぇ。
財津さんがギターを抱え前に出てきます。
財津:はい、どうもありがとうございます(拍手)。懐かしい黄色い声、ちょっとオレンジ色に変わったかもしれません(笑)。え~、僕らTULIPはですね、1972年に九州から上京、デビューしてまいりまして、1枚目のアルバム「魔法の黄色い靴」、なかなか業界では評判が良かったんですけれども、まぁ、ヒットには結びつきませんでした(笑)。その中から、同名タイトル曲の「魔法の黄色い靴」ですね、シングル盤にカットしまして、それで、2枚目で勝負ということで、2枚目のアルバム、「君のために生まれ変わろう」、出しまして、その中からのシングルカットで「一人の部屋」という曲を2枚目のシングルとして出したですね。
Mおまけ:一人の部屋(弾き語りでちょっとだけ)
財津:ホントにつまらない歌なんですけれども(笑)。業界では評判が良かったんですけれども、ヒットにはなりませんでした。これだけヒットが続かなければ、もう解散しようという話になりましてね、九州に帰ろう、荷物をまとめたりしていましたが、そんなある日、もう一枚だけ、シングルで勝負しようということになりまして、作って発売しましたのが「心の旅」。先ほど一曲目に聞いていただきましたね。で、あのぉ余談になりますけれども、1枚目の「魔法の黄色い靴」、2枚目の「一人の部屋」、シングルは僕がずっとリードボーカルをとっていまして、当然3枚目も僕だということで、ノドならしをしていたんですけれども(笑)、突然、「この歌は、姫野達也に歌わせよう」と言う話になりまして、それでまぁ、姫野くんが歌うことになったんですけれどもね、心の奥底にまだまだしこりが残っているような気がしますけれどもね(笑)、おかげさまでヒットしましてね、今日ここに立っていられるわけですけれども。それ以来、僕は楽屋でいつも姫野様と呼んで、本番前に肩を揉んでいるわけですけれどもね(笑)。まぁ色々複雑なバンドの内情をお話ししましたけれども(笑)。さて、次の曲は、2枚目のそのアルバム「君のために生まれ変わろう」から同名のタイトル曲を聞いて下さい。「君のために生まれかわろう」(拍手)。
M7:君のために生まれ変わろう
稲佐山では「声が裏返ってしまうくらい初めてかもしれない」と言っていたこの曲。
今回のツアーでは欠かせない大切な曲となりました。
M8:ハーモニー
財津さんと姫野さんのハーモニーが最高です。
姫野さんのキーボードが和音を刻む中、財津さんはキーボードへ
M9:外へ出ちゃあぶないよ
財津さんのコーラスと、キーボードを弾く姿も良いですが、ドラムのマネをする姿もなかなかなのです。
M10:心の中は白い画用紙
最初聞いたときには曲名が思い出せなかったこの曲も、今では大好きな曲のひとつになりました
この曲の財津キーボードパートもはじめからずいぶん変わりました。
M11:約束
9月9日の約束から始まったこのツアー(本当は1997年の約束だと思ってますけど)、「約束」というタイトルのこの曲には感慨深いものがあります。
この曲を終え、メンバー全員が前に出てきます。
財津:はい、どうもありがとうございます(拍手)。さて、TULIPのコンサートには「生ギターコーナー」という恒例のコーナーがあります(拍手)。これをやらずしてTULIPのコンサートと言うなかれという感じで、ホントに色々なスタイルでやってきました。今日も、皆様にこうやって近づきまして、生ギターコーナーぶっ放そうかと思っています。どんなコーナーかご存じの方はご存じですけれども、ご存じない方はご存じないので、ちょっとご説明しますと、生ギターでやるコーナーなんですけれどもね(笑)。とういわけで(ギターをちょっと上げて見せて)ギターを持ちまして、(姫野さんの方を向いて)こちらをご覧下さい、この人も、生ギターを持ちました。最近、生ギターなんて言葉はあんまりないですよね、アコースティックギターなんてことをちょっとお洒落に言いますけれども、僕らの時代は生ギター、生ギターと言っていましてね、ちょっと汚い感じもしますけれども。(宮城さんの方を向いて)さぁこちらをご覧下さい。これはベースギターでアコースティックなベースギターですね。こんな感じでやっておりますけれども。(上田さんの方を向いて)、さぁこちらをご覧下さい。先ほどまで牢名主のようなところにいましたけれどもね、、降りてきてただの人になってしまいました。目の前に安物の楽器を並べましてね(笑)、素朴な感じのする楽器ばかりですけれども、そういうわけで4人でやるコーナーということで・・・(笑)冗談はおいておきまして、(安部さんの方を向いて)、こちらをご覧下さい、一人だけ仲間外れがおりますけれどもね、エレキギターを持ちまして、でもこのエレキギターはただ者ではございません。どんな音がでるかは、早速、歌の中で聞いていただきたいと思います。まずはこの曲から、3月ですね。セプテンバー」。
M12:セプテンバー
結局、9月だけかと思われたこの曲もツアーの最終日まで演奏されました。
間違いが多くハラハラした安部さんの(ピアノの音での)ギターソロも安定していました。
姫野:はい、皆さんこんばんわ(拍手)。姫野達也です。アコースティックコーナーとても好きなんですけれども、僕が19歳の時にTULIPとして、プロ・・・ の(笑)
ここで変な間が空いたので、財津さんがコケます。
姫野:プロになったんですけれども、それからかれこれ30年がたとうとしています。え~、それでですね。上京した当時はみんな一生懸命で、田舎者ですから、どこに来るにしても道とかもわからないで金魚のフンみたいにみんな一緒に行動していたんですけれども、それでようやく、心の旅という曲がヒットしまして、それで精神的にもなんとなく、気持ちの中で余裕が出来てきた時に、ふと、故郷を懐かしく思って作った曲があるんですけれども、聞いていただきたいと思います。この曲をですね、暖かく迎えてくれた東京、そして、僕らを育ててくれた博多の町に感謝して歌いたいと思います。「博多っ子純情」。(拍手)
M13:博多っ子純情
安部さんのインド楽器と姫野さんのギターが絶妙なこの曲も、これで聴き納めですねぇ。
財津さんのギターはカポをつけるとチューニングが狂うらしく、財津さんのギターだけスタッフに引き取られて一時退場します。
ギターの退場を見送る中、宮城さんが次の曲のフレーズを少し演奏します(ベースだけのこの曲もなかなか)。
M14:I Love You
上田:東京の皆さんこんばんわ(拍手)。昨日、マスクをしてジョギングをしていたらお巡りさんに呼び止められた上田雅利です(笑)。え~と、アマチュア時代からビートルズに憧れて、TULIPを結成してやってきたんですけれども、上京して色んな奇蹟があって、その中でも一番は、アビーロード、ビートルズがレコーディングしていたアビーロードでレコーディングしたことですね(拍手)。「ぼくがつくった愛のうた」というアルバムなんですけれども、そのアルバムの中から、一曲やってみたいと思います。子牛の名前がついた曲何ですけれども、聞いて下さい「仔牛のロー・カウジー」(拍手)。
M15:仔牛のロー・カウジー
財津さんは曲が始める前に「モー」と牛のモノマネを・・・(笑)。
安部さんの歌声が聞けるのも(今回のツアーでは)これが最後ですねぇ
生ギターを終え、メンバーが所定の位置へ戻ります。
そんな中、移動のない財津さんが、「ROW、ROW、ROW、老化ジジィ」を連発。
最後だからって、そんなに言わなくても・・・でも、好きなギャグだけに嬉しかったです。
M16:あなたの夢
初めてこの曲を聞いたのも、この会場でした。
最初はちょっと不安定だったこの曲も、半年間でしっかりと安定した一曲になりました。
この曲を終え、財津さんはキーボードへ
宮城:皆さんこんばんは、宮城です(拍手)。あっという間の7ヶ月でした。え~、色んなことがありました。辛いこと、楽しいこと、辛いこと(笑)。ツアーをするにあたって、いくつか気をつけようと思うことがありまして、1つは体調管理ですね。風邪をひいちゃいけないし。2つ目は、縦社会の厳しいバンドなので、先輩を立てる(笑)、機嫌を損ねない。それで3つ目は体重をキープする。これは、7ヶ月前のフォーラムの体重と今日の体重は一緒です(拍手)。ちょっと嬉しい。皆さんは如何ですか(余計なお世話です)。ツアーというのは美味しいモノを食べる旅でもありますから、時としてついつい、ということもあります。そういうときには姫野さんを思い出します(笑)。ホントに心の支えとして、ずっとね、ありがとうございました(笑)。ずっとその体重をキープして欲しいと思います。格好いいですよね。ホントいろんなことがあったなぁ、ここで話すと時間がなくてできませんが、財津さんにもいっぱいおごっていただいてありがとうございました(笑)。ここでちょっと次の曲はドカンとノリノリできたいんですけれども、次の曲は暗い曲です(笑)。1975年、僕がこの世界に入った年に、僕のデビュー曲になるんですけれども、TULIPに入る前の前のグループだしたシングルなんですか、財津さんが作詞作曲をしてくれて、ステージ上のメンバーが演奏してくれて、僕が歌ったという非常に、僕がTULIPに入るきっかけにもなった曲です。聞いて下さい「青い空はいらない」(拍手)。
M17:青い空はいらない
この曲ではいつもサビの部分で口ずさんでいる財津さん。
実は歌いたかったとか・・・財津版の「青い空はいらない」ちょっと聞いてみたい気もします。
M18:走れ!ムーン号
先ほどのMCで風邪声だったのでちょっと心配だった上田さん。
でも、そんなことを感じさせないほどパワフルなボーカルでした
M19:銀の指輪
この曲で再びスタンディング。会場の前も後ろも、結構立ち上がったのではないでしょうか。
姫野さんは、2番の歌い出しに駆け足でマイクスタンドまで戻ります(笑)。
M20:ぼくがつくった愛のうた
「ラブリーエミリー」のブレス、今日もしっかり財津さんはやってましたよん。
M21:虹とスニーカーの頃
会場全体で大盛り上がりなのです(^^)。
やっぱ、虹スニはの財津はキーボードでしょ。
この曲を終えて、財津さんはキーボードからギターに移動
安部:はい、どうもありがとうございます(拍手)。僕たちのシングルとして発売した曲を続けて聞いてもらっているわけなんですけれどもね、発売した当時に買って下さった方も今日はたくさんいるのではないかと思いますが(拍手)。ありがとうございます。次にやる曲はやっぱりシングルで発売した曲なんですけれでも、先ほどちょっとお話に出てきました、デビューシングル「魔法の黄色い靴」から数えて8作目の作品なんですけれども、1975年の2月に発売した曲なんですけれども。聞いて下さい「サボテンの花」(拍手)。
M22:サボテンの花
しみじみですねぇ。
あれだけ広い会場なのに手拍子がないというのもなかなかなのです。
財津さんはキーボードへ移動します
M23:Shooting Star
今回のツアーのバージョンはイントロが長くて宇宙っぽくって気に入っています。
タイミング良くみんなが立ち上がるのには「すごい!!」と鳥肌が立ちました。
流れ星もいつもより多かったような・・・
M24:青春の影
この曲のボーカルは財津さんですが、存在感があるのは安部さんです。
何度聞いても、安部さんのギターは最高なのです。
財津:はい、どうもありがとうございます(拍手)。え~、このコンサート、先ほどから今日が最後だ、最後だと言ってますけれどもね、今回は全国43カ所、そして今日は49回目のステージになります。去年の9月から始まりまして、7ヶ月、まぁこの老人バンドですけれどもね、良くここまで全国まわってきたなぁと思います(笑)。思い起こせば青春時代、バンドを始めた頃、演奏することが本当に楽しくてしょうがなくてしかたありませんでした。ねぇ、いつの間にやら、楽屋では皺の数を数えあったり、身体が痛い、おまえは強い、病院はあこそが良い、色んなことを話してましてね(笑)。え~、あっという間に大人になってしまった、いや、もう大人を過ぎてしまったという話をしてるんですけれども。え~、ちょっと前の話になりますけれどもね、TULIPが絶頂期の頃、良くファンレターというものをいただきましてそれを読みますと「TULIPのおかげで、TULIPの歌のおかげで勇気をもらいました。そして、人生を見つめ直すことが出来ました」なんていうことが書いてありました。その時は良く理解できなかったのが、ただ僕らは歌を歌っているだけで、好きでやっているだけで、そんな大それたことはしてなんて思ったんですけれども、今何となく、逆の立場になって、それがわかるような気がします。今回、この素晴らしい幸せなツアーを、皆さんが、ステージに向かう僕らに羽ばたく羽を下さって、そして飛び立つ力を下さった、そういう風に思っています(拍手)。本当に今回のツアー、ありがとうございました。また、どこかでお会いしましょう(拍手)。
M25:Someday Somewhere
この曲を聞きながらこの半年の出来事が走馬燈のように浮かび上がってきて、泣いてしまいました。
いっぱい、色々なところに行って、色んな人に出会って、そしてTULIPのコンサートという幸せな時間をみんなと共有して・・・私からも言わなきゃいけない。
TULIPの皆様、楽しいツアーをありがとうございました。
大歓声&拍手の中、メンバーは一時退場・・・
そして、再登場。
-アンコール-

財津さんはキーボードへ
M26:風のメロディー
もへあがるぅ~(笑)。
財津さんのボーカルがやけにクリアーに聞こえるこの曲なのでした。
財津さん、キーボードの位置で立ち上がります。
安部さんが007の音楽を奏でながら・・・
M27:早くおいで
ノリノリなナンバーです。
今まで伏せ字だった部分、今日も上田さんは歌ってくれました。
財津さんはギターを抱えて前に出ます
M28:あの娘は魔法使い
この曲で「うねうねウエーブ」をやらせようとして財津さん、それは、次の曲なのでは・・・。
M29:夢中さ君に
流しの姫野さん(笑)にあわせて大合唱。
最近、財津さんは観客の髪の毛をくしゃくしゃにするのがお気に入りのご様子。
メンバーが前に出てきて、上田さんの合図で万歳三唱となるのですが・・・
拍手が鳴り止まず「バンザイ」を言い出すタイミングが難しそうでした。
とりあえず、バンザイを終えて、大歓声と拍手の中、去っていくメンバー、そして・・・・

鳴りやまない拍手、鳥肌が立つほどすごいと思いました。
今までは「コンサートが終わってさっさと帰る観客」でした。
でも、今日は1階席も2階席もみんながアンコールの大拍手。
「今日の公演は終わりました」というアナウンスにも負けないくらいの大拍手。10分位続いたでしょうか。
結局、メンバーは出てこなかったけど、でも、この客席の一体感に私は感動を覚えました。

国際フォーラムの大拍手に答えるカーテンコールは、この日はなかったけれども、今後、例えば30周年とか、他の形にしろ、ちゃんとあると信じています。
だって、ファンの声援にいつも優しく応えてくれる。それが私たちのTULIPなのですから